ジャパン フォーカス:キリン、森永乳業、NMNの毛髪への可能性

Japan focus

キリンや三菱商事ライフサイエンスの研究成果、森永乳業の気分サポート向け初のポストバイオティクスなど、日本のニュートラシューティカル企業と市場の最近の動向を   キャッチアップ。

尿検査と免疫状態:キリン、pDC活性測定の新手法を研究

キリンは、pDC(形質細胞様樹状細胞)活性と尿検査結果の関連性を示す最近の研究を受け、個人の免疫状態を示すpDC活性を測定する非侵襲的手法の開発を計画している。

本研究では、pDC活性が高い個人では、尿サンプル中の免疫関連タンパク質(免疫グロブリンAを含む)のレベルが有意に高いことが判明した。

この知見は、日本食品免疫学会(JAFI)第21回年次総会で発表された。

髪にNMN? 三菱商事ライフサイエンス、「その種で初の発見」

ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NMN)は抗加齢成分として注目を集めてきたが、三菱商事ライフサイエンスが資金提供した12週間の研究により、髪の健康改善にも効果があることが示された。

研究チームはCosmetics誌において、成長期毛の伸長密度と毛髪直径の両方に有意な改善が見られたと報告。

この発見は、NMN補給が毛包の成熟と毛乳頭細胞への栄養供給を促進し、その結果、新たな軟毛(細い毛)の形成を刺激するのではなく、既存の終毛(太い毛)の成長を促進する可能性を示唆している。

アジア太平洋地域のトレンド、イノベーション、マーケティングのヒントを明らかにする女性の健康に関するウェビナー

​10月23日 (木曜日) 午後3時 (シンガポール時間) に開催されるウェビナーでは、最新の女性向け栄養補助食品のイノベーショントレンド、研究、アジア太平洋市場向けのマーケティングのヒントについてご覧いただけます。

本ウェビナーでは、地域を代表する4名の専門家によるパネルディスカッションを実施、各分野の知見を共有します。無料参加登録はこちらから。

森永乳業、世界市場向けに初の気分(ムード)サポート用ポストバイオティクスを発売

森永乳業株式会社は、バンコクで開催されたVitafoods Asia 2025において、国際市場向け初の気分サポート用ポストバイオティクスを発表した。

このポストバイオティクス「Lactobacillus helveticus MCC1848」(商品名:LAC-Living+)は、約5年前に日本国内市場に導入され、100種類以上の製品に配合されている。

日本のスーパーマーケットチェーン「イオン」のプライベートブランド「トップバリュ」の炭酸飲料や、飲料水で希釈して摂取できるビネガードリンクなどに実績がある。

ライチ果実エキスの摂取が腹部脂肪を減少させることを示す-日本の研究

日本で行われた12週間の臨床試験によると、ライチ果実エキスの補給は腹部脂肪を大幅に減少させることが明らかになった。

介入終了時点で、介入群の内臓脂肪面積(VFA)はプラセボ群より6.1cm²小さく、統計的に有意な差が認められた。

本研究では、日本の機能性素材メーカーであるアミノアップ株式会社が商品化しているライチ(Litchi chinensis)果実由来の標準化された低分子化ポリフェノール「オリゴノール」を使用した。